【AutoCAD 初心者】独学 004:図面のバージョンを設定して保存する

2022年4月25日

【AutoCAD 初心者】独学 004:図面のバージョンを設定して保存する

今回は、図面のバージョンについてです。

AutoCAD は、1982 年からあるアプリです。

そのため、今まで多くのバージョンがあります。

では、バージョンごとの図面の種類(形式)や、保存方法を見ていきましょう。

 

図面ファイルの種類

図面ファイルの種類はバージョンによって異なっています。

図面の種類ではなく 図面形式 というほうがよく使用されているかもしれません。

拡張子はどれも .dwg なのですが、その中身が違うということです。

AutoCAD のバージョン図面のファイルの種類(形式)
AutoCAD 2018 〜 AutoCAD 2023AutoCAD 2018 図面
AutoCAD 2013 〜 AutoCAD 2017AutoCAD 2013 図面
AutoCAD 2010 〜 AutoCAD 2012AutoCAD 2010 図面
AutoCAD 2007 〜 AutoCAD 2009AutoCAD 2007 図面
AutoCAD 2004 〜 AutoCAD 2006AutoCAD 2004 図面
AutoCAD 2000 〜 AutoCAD 2002AutoCAD 2000 図面
AutoCAD R14AutoCAD R14 図面
AutoCAD R12 〜 AutoCAD R13AutoCAD R12 図面

以前は、AutoCAD のバージョンが 3 つ上がると、図面ファイルの種類も変わっていました。

しかし、最近は AutoCAD 2018 図面が続いています。

初心者

図面ファイルの種類がいくつかあるけど…

これで、なにか注意しなきゃいけないことがあるの?

新しいバージョンの AutoCAD では、古いバージョンの AutoCAD の図面を開けます。

たとえば、AutoCAD 2023 は、どの図面ファイルの種類であっても開けます。

でも逆に、古いバージョンの AutoCAD では、新しいバージョンの図面を開けません

たとえば、AutoCAD 2017 では、AutoCAD 2018 図面を開けません。

なので、図面のやり取りを行う相手との間で、AutoCAD のバージョンが異なるときは注意が必要です。

おそらく、会社で「AutoCAD の図面ファイルの種類は AutoCAD **** 図面 で統一するように」といった決まり事があるのではないかと思います。

 

異なる種類での保存方法

初期設定では、図面を保存すると、使用している AutoCAD 保存できる最新の種類で保存されます。

たとえば、AutoCAD 2023 の場合は AutoCAD 2018 図面で保存されます。

そして、AutoCAD 2013 の場合は AutoCAD 2013 図面で保存されるといった感じです。

初期設定と異なる種類の図面で保存するには、どうすればいいの?

名前を付けて保存[SAVEAS]コマンドを使用します。

クイック アクセス ツールバーにあるやつです。

名前を付けて保存[SAVEAS]コマンド

これをクリックすると、以下の画面が表示されます。

この画面の一番下にある ファイルの種類 の右にあるリストを展開して、図面ファイルの種類を選択できます。

ファイルの種類のリスト

保存したいファイル形式を選択したら、保存 をクリックします。

保存 をクリック

初心者

リストの中には、図面(.dwg)以外の .dws、.dwt、.dxf もあります。

まちがえて、それらを選択しないよう気をつけてください。

新規に開いた図面の場合、これで保存されます。

既存の図面の場合は、ここで以下のメッセージが表示されます。

置き換えて(上書きして)いいときは、はい をクリックします。

そうでないときは、いいえ をクリックします。

そして、新しいファイル名を入力してから 保存 をクリックします。

新しいファイル名を入力

 

上書き保存したときのファイルの種類

ファイルの種類が最新だったものを、それ以外の種類にする方法はわかったけど…

ファイルの種類が最新でないときに、上書き保存したときはどうなるの?

初期設定では、最新のファイルの種類になります。

たとえば、一度 AutoCAD 2010 図面で保存した図面でも、図面を開き直して上書き保存[QSAVE]コマンドで保存すると、AutoCAD 2018 図面になります

え〜!

そしたら、AutoCAD 2010 図面で保存する決まりになっているときは、上書き保存 はできないってこと?

毎回 名前を付けて保存 コマンドで保存しなきゃいけないの?

大丈夫です。

そのための設定があります。

オプション ダイアログで、その設定を行えます。

初心者

オプション ダイアログの表示方法:

AutoCAD には、多くの設定があります。

その多くは、オプション ダイアログで設定できます。

なので、その表示方法を覚えておきましょう。

おすすめは、キーボードから OP と入力です。

これなら、とても簡単で素早く表示できます。

キーボードを使用したくない人は、作図ウィンドウ上で右クリックします。

すると、メニューが表示されるので、その中から オプション を選択します。

右クリック メニューから オプション を選択

オプション ダイアログを表示して、開く/保存 タブをクリックします。

開く/保存 タブをクリック

その画面に、名前を付けて保存のファイル形式 というものがあります。

そのリストを表示して、保存したい図面の種類を選択します。

保存したい図面の種類を選択

OK をクリックしてダイアログを閉じます。

これで、このあと上書き保存したファイルは、すべてここで指定したファイルの種類になります

 

まとめ

AutoCAD の図面には、いろいろな種類がありましたね。

あたらしいバージョンの AutoCAD では、古い形式の図面を開けます。

でも、古い AutoCAD で、新しい形式の図面は開けないので、注意が必要です。

初期値では、最新の図面形式で保存されます。

常に古い図面形式で保存したいときは、オプション ダイアログで設定を行います。

これらのことを覚えておいて、うまく使い分けてくださいね。

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